自分を知る

 私が摂食障害専門の先生のときに診てもらっていたときに始めに言われたことが「自分を知る」ということでした。個性が出ていない=良い面が出ていないから自分が思うように生きられていないということです。今は自分に合う生き方が見つけられていなくて居心地が悪い状態だから自分を知ろうと言うのです。

 大きな紙に自分の性格を書いて貼りました。「人のことを気にする」「私のしていることに文句を言われるのが嫌」「頑張り屋」「ケチ」「やりたいと思ったらやる」「話をするのが好き」等思いつくことを紙に貼りました。

そして、これは私の個性だから受け入れて個性を伸ばしましょうと言われました。

 自分ってどんな人ってことが分かると、自分の個性が分かり、自分という存在を認めることだと思います。同時に自分を受け入れることだと思います。自分の長所や短所、自分の好きなこと嫌いなことがわかっていると、いろんな出来事があっても、自分はこういう性格をしているから気を付けないとなとか、こういうことが嫌な性格だから嫌じゃないようにしようとか出来ます。

 自分はこういう人だ、ということをしていて、魅力や長所を知っていたら、「私ってすごい!」「さすが私!」「わたしなら出来る!」「よくやったね!」ともう一人の自分がいろんな言葉をかけてあげると思います。大人になってきたら誰からも褒められなくても自分で褒めてあげようって思うようになりました。

 私は自分の中にもう一人の自分がいると思っています。いいことをしたら褒めてあげる自分。悪いことをしたらそれはやっちゃだめだよっていう自分。楽しい時に一緒に楽しめる自分。落ち込んでいるときにファイトって言ってあげられる自分。一緒に生活していると思っています。

 先生から宿題をもらいました。自分の好きなもの、嫌いなものリストを作ることです。好きなもの、嫌いなものをたくさん書くことによってより自然の本来の自分を探すことができると言われました。そしてどのように好きか説明する言葉を考えることでした。

 始めは少し戸惑いましたが、好きなことを考えるとだんだん楽しくなってきて、気分的に落ち込んでいても意外と好きなことってあるなぁって思ったのを覚えています。自分の気持ちを出して表してたくさんしゃべることによって、個性を伸ばしたり、自分ってこういう人間ってわかるんだと思います。

 私には幸せになりたいとずっと思っている自分がいるのですが、自分が幸せだと感じる時を知らないと幸せにしてあげることは難しいと思います。でも自分を知っているとどんな人生が一番幸せか分かる。自分のことを知ると好きなことも分かるし、やりたいこと、どうしたいか分かるなぁと思い、改めて自分を知るって大切だなと思いました。